鶯丸×大包平アンソロジー告知サイト【柳は緑花は紅】

ぽんの様より

★裏話を頂きました★


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まずはアンソロが無事に発行されたことおめでとうございます。通販もかなり早い段階で売り切れになったようで…!多くの方が鶯大アンソロを楽しみにしていたのだと私も嬉しくなりました。この調子で盛り上がっていきたいですね!

ということで。私が寄稿しました「今度は俺の番」の裏話的なものを簡単にですがまとめてみました。作品を読んでいないと訳わからないので、お読みになった後ご覧くださいませ。

今回のアンソロテーマが「喧嘩」。皆さんはどうか分かりませんが、私は「古備前ってそもそも喧嘩するのか…?」と初っ端から悩んでいました。
大包平は鶯丸との手合せ台詞や回想から、別に喧嘩っ早い性格ではないと思いますし、むしろ思慮深いというか…よく場を見極められる刀剣男士と思っているんですね。そんな刀剣が感情をむき出しにする怒りを表すのか…?と。
鶯丸に至っても大包平を大事に思っていることは確かですから、怒りというどちらかと言えばマイナスの感情を大包平にぶつけるのか?と。

まぁそんなこんなで当初から悩みまくりました…

じゃあどうやってストーリーを思いついたのかと言いますと。そもそも「喧嘩」とは何か、というところから考え直してみたんですね。
喧嘩、といえば感情のぶつけ合いとかぎゃーぎゃー言い合って時には手が出てしまう。そんなイメージを持っていたんですが。ただ、ふと、言葉にできないような心の葛藤、感情のもつれた「澱み」を発散する手段でもあるのでは、と思ったんですね。

それと。鶯丸の極も実装されていたので、どこかで修行話を書きたいと思っていました。

この2つを組み合わせて出来上がったのが「修行に向かうべきか決断が出来ずに、鶯丸は持て余している感情を大包平にぶつけてしまいながらも、大包平は背中を押して見送る」という話となりました。

意識した点としては「大包平には見抜かれる鶯丸」ですかね。
他の刀剣たちには「鶯丸は何を考えているのかよく分からない」という認識で書いています。分かるとしてもいつもと違う雰囲気だという程度ですし、かのとうらぶ界最強ラスボス(筆者調べ)こと三日月宗近ですら、修行に行きたいという鶯丸の本音までは見抜けていません。

その中で、大包平だけは鶯丸の本音を的中しています。はっきりと作中では書いていませんが、私的には「修行行ってみようかな」と鶯丸が思った時点で大包平は「何か考えているな」ということに気づいています。で、散々に抱かれた日(本編はこの次の日から始まっています)に「修行に行きたい」という本音に気づいています。
………本来ならばこのページで前日譚のようにまとめられればと思ったんですけどね!!! それは別の機会にでも話にできればと思っています。

そして大包平が修行へと抱く感情について。
「修行は軟弱なつるぎがいくもの」との台詞がある大包平。そんな大包平が、修行へと向かう鶯丸へとかける言葉って?ここで改めて鶯丸の手紙の内容を参考にしました。
鶯丸の修行って「馬鹿だったのは自分だった」と気づくためのものだったと思うんですよね。極実装前の妄想で、手紙の中でも大包平は出してくるだろうなーと思っていましたが個人的に予想外の方向で大包平が出てきました。そうか、俺も大包平と同じだったのかと。

この修行手紙を読んで「馬鹿という方が馬鹿なんだ…それに気づくのが遅すぎた」という大包平ログボ不穏すぎないか問題(筆者命名)の1つの答えが出せた気がします。それが、

大包平って鶯丸が自分を蔑ろにしてるところに気づいていたんじゃないの?

ですね。

作中に書いた大包平の心の中の独白が全てなんですけど、大包平は鶯丸が自身の刀としての在り方や経歴に自信が無かった、誇れるものがないと感じていた点を見抜いたのだと思います。私は刀剣男士として顕現し、鶯丸と話したことで大包平が気づいたのだと考えています。
「もっと早く顕現していれば、いや、刀剣であったころから気づけていれば、鶯丸は自身を傷つけずに済んだのではないか」
それが、大包平のログボの真意ではないのかなと思います。「命を大事にしろ」という鶯丸の戦場での台詞、大包平はどういう気持ちで聞いていたのでしょうね…。この点も「大包平には見抜かれる鶯丸」を意識しています。

そんな鶯丸が修行に行きたいと思うようになった。大包平にとっては願ってもいない変化でしょう。己の弱さに気づければ、もっと己を大事に思えるようになれば。その数多の想いを込めた言葉が
「強くなってこい」
私はこの言葉が一番しっくりきました。
大包平も「命を大事にしろ」という精神なのだと思います。本当に優しい神さまなのでしょうね。

最後にタイトルについて。
察した方もいると思いますが、鶯丸が修行に旅立つということは大包平が本丸で待つことになるわけです。つまり、大包平が顕現するまで本丸で待っていた鶯丸とは逆の立場になるんですね(全振りどどーんとプレゼントという時期もあったので同時期にゲットという審神者もいらっしゃるでしょうが…)。ということで「今度は俺の番」としました。
戻ってきたらいない間のことを話すのだと、鶯丸と同じようなことを考えていたら面白いなと思い、あのようなラストにしました。修行から戻ってきたらお茶を淹れて色々と話すのでしょう。綺麗に晴れ渡った青空の下で。

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。改めて、こちらの鶯大アンソロを何度もお楽しみいただければと思います。

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