『Anything is done for you』





初えっち編 ACT10

※かなり描写が露骨で濃厚です。
ノリはギャグですが、アルヴィスは真剣そのもの(笑)
そしてその結果、エロくて下品になりましたのでご注意を☆















「あの、それじゃあ少し慣らしますね・・・・?」


 インガが、ただ触れさせていた指先に、ぐっ・・と力が入り、アルヴィスの内側へと微かに潜ろうとした瞬間。


「・・・・あ、そのっ! イ・・・インガ・・・!!」 


 アルヴィスは、慌てて身体を翻してその指先から逃れ、声を発した。


「っ・・・・なん・・でしょう・・・・?」


 そして驚いた様子のインガをそのまま、有無を言わせず押し倒し。
 その下半身を押さえ付ける。

 インガの足の上に素っ裸なアルヴィスが座り込んで、両腿に手を付いているという、端から見れば非常に刺激的な光景だ。


「えっ!? あのっ・・アルヴィスさん・・・!??」


 インガはすっかり面食らった様子で、赤い顔をしてアルヴィスを見上げている。

 その様子を見ていると、アルヴィスもまた恥ずかしくなってきて、青ざめていた顔に血が戻ってくるのを感じていた。
 しかし、ここで恥じらっているわけにはいかない・・・・今は、ゾウガメと同じ苦しみを味わうか否かの瀬戸際(せとぎわ)なのである。


「・・・あっと、その・・・・えと・・・、俺もやっぱりっ、してやる・・・・っ、・・・!!」


 馬乗りになったまま、そう宣言し。
 アルヴィスはインガの下着へと手を伸ばす。


「え・・? して・・って・・・っ、?? ・・・えっでも・・!!?」


 インガが戸惑った声を上げるのを耳にしたが、アルヴィスは構わずに彼の下着の中へと手を突っ込んだ。

 さっきまでなら恥ずかしくて絶対出来なかった行為だが、・・・・今のアルヴィスには出来るのだ。
 自分だって先程インガにして貰ったのだし、アルヴィスが彼に出来ない道理は無い。

 それに、ここでインガが楽になってくれなかったら―――――――それはつまり、アルヴィスがあのゾウガメのように鳴く羽目になるのだと思えば・・・これくらいは何でも無い気がした。

 男同士、付属品は変わらない筈。
 今は、照れている場合じゃないのだ。

 勢いのままに、アルヴィスは中で息づいていたインガ自身をぐっと握り込み・・・一気に下着を引き下げる。


「っ・・・!」


 びくん、と。
 手の中で、すっかりと張り詰めたインガが、震えるのが分かった。


「・・・・あ・・」


 その部分なのだと、意識しまいとしていたアルヴィスだが、その瞬間は動揺して手を離しそうになる。

 初めて触れる、・・・自分以外の人間のソレはとても熱かった。
 同じ器官だから、自分のと似たり寄ったりな感覚だが・・・・でもやっぱり、違う。

 自分のソレなら、触れる感覚と触れられる感覚を同時に味わうけれど・・・他人のに触れた場合は、当たり前だが触れた感覚しか伝わらない。
 そして当たり前だが、こんな感触を味わうのは初めてだ。

 手触りは似た感じなのに、弾力とかサイズだとか・・・形状がやっぱり違う気がする。
 こんなとこもやっぱり、個人差ってあるんだな・・・などと場違いに思った。

 そして急に、コレがインガのだと思ったら――――――またいきなり恥ずかしくなってくる。

 身体の中で、もっとも他人には秘密な部分。
 それに今、アルヴィスは触れているのだ・・・・そう思うと、ますます頬が熱くなってきた。

 顔だけどころか、何故か身体中が熱くなってくる気がした。







 ――――――・・・って、照れてる場合じゃないだろ!

 インガに、・・・インガにだって楽になって貰わないとなんだから・・・っ、・・・!!






「・・・・・っ」


 真っ赤な顔で、徐(おもむろ)にアルヴィスは握り込んだ手を上下に動かし始める。


「そっそんな・・あの・・そんなの・・アルヴィスさんにしていただくなんて・・!」

「・・・い、いや・・・・俺も・・・したほうが・・いいと思うんだ・・・・!」


 インガから上擦った声で制止の言葉が掛かるが、無視して扱く。

 あんな場所に何か挿れられる恐怖を味わうくらいなら、こっちの方がイイ・・・とは正直に言えないので、ひたすら扱く。

 それに、実を言えば。
 他人のソレに触れている―――――・・・ということ以上に、アルヴィスは自らの手の動きに緊張していた。


「・・・・・・・・・」


 何故なら、アルヴィスは自分でスルという行為で、最後まで到達できた試しが無いのである。

 要は、精通は確かに済んでいるけれど、その状態まで自力で辿り着けたことが無いのだ。
 朝、目が覚めたら下着が・・・の、パターンしか経験していなかったりする。






 ――――――・・・俺、自分でするのはなんか・・・痛くて駄目なんだけど・・・・。





 アルヴィスだって年頃だから、そういったモヤモヤは感じるワケで。
 そうなるとやっぱり、躊躇いつつも自慰の衝動には駆られるのだが。

 少し触って・・・ようやく気持ちよくなってきた辺りで必ず、手が無意識にその部分を握りしめてしまう。
 途端、格別に敏感なその箇所に激痛が走り―――――・・・慌てて力を緩めて行為を再開するも、その時にはせっかく上昇しつつあった快感はすっかり消えている。
 結局は、達すること無いまま疲れ果て・・・・・いつもグッタリして終わるのだ。

 だから、怖さの余りに咄嗟に取った行動ではあったのだけれど、果たしてインガがアルヴィスの手で、ちゃんと気持ちよくなってくれるのかというと・・・・確率はかなり低い気がするのは否めない。

 だからとにかく細心の注意を払って、インガのをしてあげなければ失敗してしまうのは火を見るよりも明らかだ。
 そう思ったら、アルヴィスに恥ずかしがったり狼狽えたりしている余裕などは無いのである。





 ――――――頑張らないと・・・!!





 そして、そんな風にアルヴィスが気合いを入れた途端。


「いっ・・・!?」


 インガの身体がグッと強ばり、少しだけ声が漏れた。

 気合いそのままに、インガ自身を強く握り込んでしまったようである。


「あっ、・・・悪い・・・痛かったか・・・!?」


 アルヴィスは焦って手を離そうとして、・・・まだ握り込んで離さない内に手を退いた為、更にぐいーっとインガ自身を引っ張ることになってしまった。


「!? あっ・・待っ・・・―――」


 今度こそ、インガが痛そうな声を上げ・・・途中で言葉を途切れさせ、顔を顰(しか)める。


「えっ? あ、ごめん・・・・!?」


 立て続けの失敗に、アルヴィスは謝りながらそっとインガから手を離した。


「・・・・すまない・・・」


 悄気ながら、痛そうに涙ぐんでいるインガに謝る。


「・・・俺・・・あんまり、自分でも気持ち良くなれたことって・・・無くて・・・・」


 だったら、こんなことしないでくれとフツウ思うよな・・・そう考えながら、チラチラとインガの方を見上げた。

 ここはもう、謝り倒すしかない・・・悪いのは、アルヴィスなのだから。


「こういうの、・・・ヘタ・・・かも。・・・ゴメン・・・」


 申し訳なさ過ぎて、情けなくて。
 インガの顔が、マトモに見られなかった。


「いえ、そんな・・・!」

「・・・・ごめん・・・・・」


 インガはそう言ってすぐ否定してくれたが、でもやっぱり痛かったのは事実だろうし、下手くそなのを慰められていると思ったら、またそれが情けなかった。


「・・・・ホントですよ・・・? ・・・っ・・・ボク・・っ、」


 俯いたアルヴィスの手の甲に、インガの手が重ねられる。


「・・・アルヴィスさんがそうしてくれるだけで・・・・・、イっちゃいそうです・・・・」


 語尾に向かうにつれ、インガの声は段々小さく掠れていったが、言葉はちゃんと聞き取れた。
 慰めに言われているのでは無しに、正直な響きが篭もった声だった。


「・・・・・・・インガ・・・」


 思わず顔を上げたアルヴィスの眼に映ったのは、恥ずかしそうに微笑む少年の顔。


「・・・・・・・・・・」


 ――――――彼は本当に、優しいのだ。

 アルヴィスが一生懸命することなら、何だって受け入れてくれて・・・それが失敗してたって、ちゃんと受け止めてくれる。
 結果じゃなくて、そこに込められた気持ちを汲んでくれる。

 本当に、優しい心の持ち主なのだ。

 そして心から、アルヴィスを想ってくれている。






 ―――――――・・・インガに・・・気持ちよくなって欲しい・・・。





 そんな気持ちが、自然とアルヴィスの中に湧いた。

 手じゃ、駄目だ。
 手で握ったのでは、力が入って痛くしてしまう。


「・・・・・これじゃ、駄目だよ・・・な・・・・」


 優しく。
 優しく触れるには・・・どうしたらいい?

 インガに気持ちよくなって貰うには、どうしたらいいだろう?


「・・・・・・・・・・・・・・・」


 考えに考えて。
 アルヴィスは、インガを気持ちよくさせてあげたい一心で――――――ある方法を考えついた。

 暫く躊躇(ためら)ってから、まだ張り詰めたままのインガ自身へと顔を近づける。

 すごく緊張するし、こういったことをしていいのかも分からなかったが・・・これしか、インガに気持ちよくなって貰える方法が思いつかなかった。


「・・・・これなら、・・・・気持ち良くなってくれる・・・か・・・?」


 言いながら、アルヴィスは思い切ってその先端を口に含む。


「えっ? あの・・ちょっ・・うわーーーー!!!?」


 途端に頭上から、インガの今まで聞いた中で1番狼狽えているような声が降ってきた。


「・・・・そんな、アルヴィスさん、
 ・・・な・・な何っ、・・・しようとして、・・る、・・・・んです・・・・か、・・・・!??」


 そういった悲鳴のような声も聞こえたが、構わずにインガ自身を握り込み先端部分にキスをする。


「・・・・んうっ、・・・・ちゅ、・・・」


 目を閉じて、先端辺りに舌を這わせ。
 歯が当たらないように、そっとそっと、口に含む。

 手で駄目なら、もっとデリケートな部分で彼を愛してあげればいい・・・そう思いついての行動だった。

 歯が当たることさえ気をつければ、口内でならどんなに緊張して力んだとしても・・・インガの大事な部分への強すぎる刺激は与えず済むだろう。
 少なくとも、痛みは与えなくて済む。

 身体のこんな部位を口内へ挿れることには、不思議と拒絶感は訪れなかった。
 こんな場所を舐めるなんて、今まで考えたことも無かったし・・・有り得ないことだと思うのに。

 何故か嫌悪も拒絶も、湧いてこなかった。
 相手が、インガだからなのだろうか。

 ただ、不思議な感覚だけが口内を通してアルヴィスに伝わる。


「ん・・・ん、・・・うっ・・・」


 表面がとても滑らかな・・・喩えるなら太くて大きな、ソーセージに噛み付いているような感覚。
 だけどソーセージなんかより熱くて、ビクビクしてて・・・何か別の生き物のようにも感じる。

 正しい方法など何も分からなかったが、とりあえず気持ちよくなって欲しいという気持ちだけで、アルヴィスはインガに舌を這わせた。

 猫がミルクを舐めるように、必死にアチラこちらをペロペロと舐めあげる。


「っ――――!!!」


 アルヴィスが手を置いているインガの脚に、ぐうっと力が入るのが分かった。

 ちゃんと、感じてくれているのだろうか。





 ――――――・・・・・・・もっと、奥まで・・・・入れないと駄目・・・だよ・・な?





「ん・・・うっ、・・・」


 アイスを舐めるように、先端から側面までに舌を這わせていたアルヴィスは、今度は頑張って全体を咥えこもうと口を開いた。


「んっ・・ぁ・・あ・・っアルヴィス・・さん・・・! なに・・して・・・っ!!」

「・・・っ、ん・・・・ぐっ、」


 含んだインガがビクビクと震えて、アルヴィスの口内に不思議な味が広がる。


「・・・は・・・・あっ、・・」


 インガの擦れた声には明らかな快感の色が篭もっていて、アルヴィスは嬉しくなった。

 ちゃんとインガを気持ちよくさせることが出来ているのだと思うと、それだけで嬉しい。
 この方法は、間違ってはいなかったのだ。


「・・ん・・・っ、・・んん・・・」


 もっと気持ちよくなって貰おうと、アルヴィスは大きく口を開いた。

 だが、刺激に質量を増したらしいインガが口内を圧迫して、なかなか全部が口に入りきらない。






 ―――――・・・あ、でも・・・おっきくて・・・入らなっ・・・・!





「んぐ・・・うっ、・・・ごほっ!」


 何とかして全てを咥えこもうとするが、喉奥につかえてしまい、嘔吐(えず)いてしまう。

 やはり、口でこういうことをすのは無謀だったのだろうか。
 手よりもインガが気持ち良さそうにしてくれるから、これは正解だったかと思ったのだけれど。


「ん・・・ん・・・っ!」


 ついでに言えば、頬張っていると開きっぱなしになった顎が疲れてくるし、口の端がピリピリと切れてしまいそうで痛い。
 更に、口が開いたままだから、自分の唾液とインガの先走りが溢れて顎から伝い、透明な糸を引いている。

 そのせいで、インガの下腹がベタベタになってしまっている――――――これは、もしかして失敗だったかも知れない・・・という思いがアルヴィスの頭に過ぎった。

 実際はオーラルセックスという名前で、もちろん実在する行為だし、インガの下半身をべたべたにしたのは、アルヴィスが単に唾液やその他の分泌液を呑み込まなかったせいである。

 初めての行為だった上、知識が無かったアルヴィスは、それらを呑み込むことまでは頭が回らなかったのだ。

 それでも、そんなアルヴィスの拙い行為でもインガは感じてくれたようで。
 アルヴィスの口内で、インガは順調に育ってくれた。

 その成長具合に、アルヴィスは内心でやっぱり口にして良かったと胸をなで下ろしたくらいである。


「はぁ・・・・ダメ・・です・・っ・・・こんなの、・・アルヴィスさんが・・穢れちゃいます・・っ」


 だが、それなのに。
 インガは震える手で、アルヴィスの頭に手を伸ばし自分のそれから遠ざけようとしてくる。


「・・っ、ごほっ、・・・・いい、んだ・・・・! やらせ・・・てっ、」


 インガを咥えたまま、アルヴィスは嫌々をするように首を振った。

 ここまで頑張ったのだから、ちゃんと自分がインガを最後まで気持ちよくさせてあげたい。
 アルヴィスとしては、インガの身体も自分がして貰ったのと同様に、楽になって欲しいのだ。


「っ・・あっ・・・無理・・しないで・・くださ・・・」


 インガの声だって、さっきのアルヴィスくらいには辛そうに震えている。

 快感が出口を求めて全身を駆け巡っている時は、頭の中が真っ白になってしまうくらい気持ちが良いけれど――――――同時に、吐き出す瞬間までは酷く苦しい。
 そんな苦しさは、インガには出来るだけ短い時間しか味わって欲しく無かった。


「・・・・・インガ・・・、」


 先端に唇を付けたまま、アルヴィスはインガの顔を見つめる。

 切なそうに顔を歪めているインガと、目が合った。


「・・・・インガの、・・・出して・・・・?」


 そうお願いして。
 懸命に、可能な限りインガ自身を口に含んで・・・・アルヴィスが上下に抽出を繰り返そうとした瞬間。


「―――――・・・う・・・くっ、・・!!」


 苦しげな声と共にインガの両手がアルヴィスの肩に掛かったかと思うと、すごい力でアルヴィスはインガから引き離された。


「・・・・・!!?」


 そして何が何だか分からない内に、ぐるっとアルヴィスの視界が反転する。


「・・・・・・・・・・」


 気付けば、下にあった筈のインガの顔は上に在って。
 アルヴィスは、インガに組み敷かれた体勢でベッドに横たわっていた。


「・・っ、は・・・っ、・・・う・・・!!」

「・・・・・・・・・・??」


 アルヴィスの身体の上では、インガが苦しげに荒い息をついている。

 突然すぎて、訳が分からない。


「・・・・インガ・・・・?」


 また、何かやらかしてしまったのだろうかと、アルヴィスは心配になった。

 手では駄目だったみたいだから、口を使ってみて、それは成功したかと思ったのだけれど。
 ――――――歯でも当たって、また痛みを与えてしまったのだろうか。


「・・・・・・・、・・」


 荒い呼吸を繰り返したまま、インガは何も答えない。
 寄せられたままの眉が、苦しげだ。


「・・・・・・・・インガ、・・?」


 不安になって。

 アルヴィスは腕を上げて、汗で張り付いてしまっている少年の銀糸の髪へと手を伸ばし。
 インガの額からそっと、その濡れた髪を払ってやりながらその顔を伺った――――――――――。









NEXT ACT11


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言い訳。
なるべく、露骨表現は避けて・・・なぁんて途中までは考えてたんですが、内容が内容だけに無理でした!(爆)
タイトルからしてエロ話と銘打ってるので、暗転とかあんま端折るのも何ですしね・・・。
本番前に、初めてなのにフ○ラまでしちゃうアルヴィスってスゲー(笑)
後ろに挿れるくらいなら、口で・・・!! と思った末の行動でございました☆
最初から最後まで、やらしーことしか書いてませんが、ここお読みになってる時点で18歳以上の方でそういう話って踏まえてる方ばかりの筈ですからOKですよね・・・?(笑)
下品で申し訳無い・・・☆