+詩月さんから頂きましたvv+


 『天使のお茶会』

 

※君ため設定です。
タイトルは無かったので、勝手ながらゆきのが付けさせて頂きましたm(_ _)m














甘い甘いお菓子と
温かい紅茶と
ありったけの優しさで
この渇きを潤しましょう

天気の良い日、色鮮やかな庭では小さなお茶会が行われていた。

色とりどりのマカロンやスコーン。それを飾り付ける苺やブルーベリーのジャム。カップに注がれ湯気を立てる琥珀色の温かい紅茶。
八等分に切られたホワイトチョコレートのタルト。

周りに咲くのは優秀な庭師によって育てられた白とピンクの薔薇たち。

テーブルを挟んで向かい合うように置かれた二つの椅子に座るのは2人の青年。

1人は銀糸に紫苑色を溶け込ましたような銀髪を風になびかせ、ゆったりと組まれた足を飾るのはのはベルトをモチーフにしたブーツ。テーブルにひじをつき、その上で組まれた手に顔をのせ、長い前髪から覗く形の良い輪郭に収まる優しく笑みを浮かべる唇と甘く細められた紫苑色の瞳。
白いハイネックの上に重ねられた羽のついたフードの灰色のパーカー。

そんな青年が見つ続けるのは目の前に座るもう1人の青年。

アンティークドールのように整った顔を彩(いろど)るのはパッチリと開かれ長いまつげに縁取られた深海のように深い青の瞳。
小さな薄桃色の唇とクセの強い柔らかな髪。

華奢な体を包むのは白を基調とする膝にかかるほど裾の長いカッターシャツに蒼色に羽の模様が描かれたネクタイ。
すらりと伸びた細い足に黒のズボンとゴシックブーツ。

まるで、絵画に天使たちが描かれたような神々しい風景。

そんな光景に違和感を感じるというなら、それは甘い笑みを浮かべる青年と対象的に不機嫌な表情の青年によってだろう。







「………はぁ、」

「どうしたの?アルヴィス君甘いもの好きだよね、食べないの?」

「いや、そうじゃなくて…」

「あ!他のやつがよかった?何がいい?用意させるよ」

「ファントム、だからオレが聞きたいのは……」

「ホワイトよりもストロベリーのタルトがよかったかな…キャラメル・マロン・チェリー………」



人の話を聞け!!
青年―――アルヴィスはタルトの味を言い続けるファントムに更に整った眉をひそめた。











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それは数時間前のこと







「アルヴィス君!」


ファントムはにこにこと微笑みながら左手におそらくアルヴィスに着せようとしているであろう服を持ち、右手でアルヴィスの腰をガッチリと捕まえている。


「……今度はなんだ?」


休日に朝早く起こされ、ため息混じりの問いにファントムは答える気もないようで、アルヴィスに服を着替えるように強要してくる。


「早く着替えちゃって、今からちょっと出かけるから」

「え!?」


車でどこかに行くのかと思いつついった先は空港。


「ファントム!…いい加減どこに行くのか教えろ」

「うん、着いてからのお楽しみ」














そして、現在のお茶会に至る。

朝早かったため、途中で寝てしまったアルヴィスは気付いたら此処にいたため、どこの国か分からない。


「僕としたことがクッキーを忘れちゃってたね、ちょっと待っててね」


そう言って、ポケットから携帯電話を取りだそうとする。


「そうじゃなくて、オレはなんでここに来たのかを知りたいんだ!!」

「ん?あぁ、そういうことか」


そう言うとファントムはテーブルに飾ってある白薔薇を一輪抜き取りアルヴィスの髪に差し込んだ。
濃い黒に近い青色のアルヴィスの紙には白い薔薇はよく映えた。


「え…ファントム?」

「うん。すっごく可愛い!やっぱりアルヴィス君には白が似合うね、White Princessみたいで可愛いね、」


アルヴィスに可愛いと連呼するファントムは誰の目から見ても上機嫌である。


「だってね、日本じゃ、まだ薔薇は咲かないでしょ?だから…ね、それに今日はWhite Dayだし」


そう、ファントムはWhite Dayに溺愛してやまないアルヴィスに白薔薇を見せたいがためにわざわざ、海外まで連れてきたのだ。


「ファントム…」

「嫌………だった?」


苦笑しながら尋ねてくるファントムにアルヴィスは誰にも見せることのない綺麗な笑顔で頬を桃色に染め、小さな唇をファントムの唇に合わせた。


「ううん、ありがとう」

「わぁ、アルヴィス……駄目!可愛い過ぎる!どうしようすっごく可愛いよ!なにその笑顔、反則だよ…あぁもぉ最高に可愛い、それにアルヴィス君からキスしてくれたぁ!」


アルヴィスの笑顔に悶えたファントムは少し呆れながらも、笑顔のままのアルヴィスと小さな甘い甘いお茶会が再開した。










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相変わらず駄文の癖に調子に乗ってスミマセン!!!!
一応、「君ため」のファンアルのホワイトデーネタです。
内容も設定もめちゃくちゃで読みにくかったと思います。ごめんなさい。
いつもゆきの様の文には感動と萌を頂いています。
そんなゆきの様に感謝の気持ちを込めて書かせていただきました。のに、駄文になってしまって本当にスミマセンでした。(詩月) 









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『君ため』ベースで書いてくださった、何とも可愛らしいお話ですvv
ていうか、すっごいホント可愛らしいですよねー!!(萌)
ファントムにこんなホワイトデー演出されたら、アルヴィスだってクラクラきちゃいますよ(笑)
そして確かに、トム様ならお花見せる為だけとかに海外へ連れ出したりとかしそうです☆
果たして、このアルヴィスはバレンタインにトム様に何をあげたんでしょうか(萌)
オーソドックスにチョコレートでしょうか、それとも・・・?(ニヤニヤ)

とっても可愛らしいお話、ありがとうございました!!
お陰でまた、アル受熱が更に上がってきましたよ・・・・≧▼≦   byゆきの